日本・ASEANの今を知る

日本とASEAN諸国は、様々な分野におけるパートナーとして、なくてはならない存在です。
ここでは、【貿易】【投資】【観光・人的交流】の面から、その関係性をみていきましょう。

貿易


貿易構造の変化により深まる相互依存関係

日本とASEAN諸国は重要なビジネス・パートナーです。日本のASEAN諸国との貿易額(モノの輸出+輸入)は、25兆円以上(2018年)にものぼり、貿易総額の約15%を占めています。一方、ASEAN諸国にとっても日本は中国、EU、米国に次ぐ貿易相手国で、貿易総額の約8%(2018年)を占めています。

かつては日本がASEAN諸国から原材料や農水産品を輸入し、製品をASEAN諸国へ輸出するという構造でしたが、その傾向は変わってきました。1980年に輸入額の10%にも満たなかった日本のASEAN諸国からの製品輸入比率は、2018年には電気機器、木製品、衣類、服飾品などを中心に、約67%を占めるまでになっており、貿易構造が高度化しています。また、輸出・輸入双方において、モノの貿易だけでなく、サービス貿易も年々増加しています。

私たちの生活に欠かせないものが、ASEAN諸国から多く輸入されています

全輸入額を100%とした時のASEAN諸国が占める割合(2018年)

85.3 %

バナナ

48.9 %

エビ

99.6 %

天然ゴム

80.3 %

合板

46.8 %

電子レンジ

出典:財務省貿易統計

身近なASEAN(2019年)


液化天然ガス

全輸入額の約22.9%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 マレーシア
全輸入相手国の中での順位は3位。輸入総額の約11.5%。

2位 ブルネイ

3位 インドネシア

砂糖

液全輸入額の約19.1%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 タイ
全輸入相手国の中での順位は2位。輸入総額の18.8%。

2位 フィリピン

3位 マレーシア

パーム油

全輸入額の99.9%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 マレーシア
全輸入相手国の中での順位は1位。輸入総額の約66.8%。

2位 インドネシア

3位 シンガポール

イカ

全輸入額の約26.2%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 タイ
全輸入相手国の中での順位は2位。輸入総額の11.7%。

2位 ベトナム

3位 フィリピン

全輸入額の約38.0%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 ベトナム
全輸入相手国の中での順位は2位。輸入総額の約22.8%。

2位 インドネシア

3位 カンボジア

衣類

全輸入額の約31.4%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 ベトナム
全輸入相手国の中での順位は2位。輸入総額の約15.1%。

2位 ミャンマー

3位 カンボジア

エアコン

全輸入額の約22.0%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 タイ
全輸入相手国の中での順位は2位。輸入総額の約19.4%。

2位 マレーシア

3位 インドネシア

冷蔵庫

全輸入額の約34.0%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 タイ
全輸入相手国の中での順位は2位。輸入総額の約30.4%。

2位 インドネシア

3位 シンガポール

家具

全輸入額の約23.9%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 ベトナム
全輸入相手国の中での順位は2位。輸入総額の約12.8%。

2位 タイ

3位 マレーシア

でん粉

全輸入額の約83.1%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 タイ
全輸入相手国の中での順位は1位。輸入総額の約72.1%。

2位 マレーシア

3位 インドネシア

コーヒー豆

全輸入額の約19.1%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 ベトナム
全輸入相手国の中での順位は3位。輸入総額の約12.2%。

2位 インドネシア

3位 ラオス

ヘアドライヤー

全輸入額の約50.2%がASEAN諸国からの輸入

ASEANの中での輸入額ランキング

1位 タイ
全輸入相手国の中での順位は2位。輸入総額の約39.4%。

2位 フィリピン

3位 マレーシア

出典:財務省貿易統計

投資


優れた製造拠点として、巨大な消費市場として

多くの日本企業にとって、ASEAN諸国はアメリカや中国と並ぶ主要な投資先です。日本とASEAN諸国は、二国間の経済連携協定(EPA)や投資協定を締結するとともに、2008年には日本とASEAN全体との間で締結した日本ASEAN包括的経済連携(AJCEP)協定も発効し、貿易・投資の更なる活性化に向けた制度上の整備が進められてきました。2018年には、13,000社以上の日本企業がASEAN諸国に事業を展開し、ASEAN諸国に暮らす日本人は20万人を超えています。

また、2015年末には、ASEAN経済共同体(AEC)が発足し、ASEAN域内における「ヒト・モノ・カネ」の行き来が自由になることにより、さらなる経済の活性化が予測されています。ASEAN諸国は従来の製造拠点としてだけではなく、6億5千万人以上の人口を擁する巨大な消費市場としても、日本企業から注目を集めています。

日本からASEAN諸国への直接投資は、近年加速しています

日本からASEANと中国への対外直接投資の推移

単位:100万米ドル

ASEAN中国
19953,987 3,183
2000207934
20055,0026,575
20108,9307,252
201520,92010,011
201829,75410,755

ASEAN 中国

単位:100万米ドル

注:国際収支ベース 中国統計は香港を除く統計
出典:財務省、日本銀行、日本貿易振興機構

ASEAN諸国の対内直接投資(国・地域別 2016~2018 年累計)

国・地域直接投資割合
その他13%
イギリス3%
韓国4%
オランダ5%
香港6%
中国8%
アメリカ13%
EU17%
ASEAN18%
日本12%

日本 12%

その他イギリス韓国オランダ香港中国アメリカEUASEAN日本

出典:ASEAN事務局

日本のODA がASEAN 諸国の経済発展・産業の高度化に貢献!

日本のインドネシアへの円借款により開通した同国初の地下鉄
「ジャカルタ都市高速鉄道(MRT南北線)」(2019年3月開通)/写真提供:JICA

日本はASEAN諸国の国づくりに、政府開発援助(ODA)等を通じて協力を行ってきました。また、日本は経済成長を通じた貧困削減を重視し、教育や保健医療といった基礎生活分野のほかに、経済インフラ整備、法制度整備をはじめとした投資環境整備、人材・民間セクターの育成、技術移転の促進といった分野でも、ASEAN諸国に対して支援を行ってきました。日本のODAは、ASEAN諸国のビジネス環境の整備に寄与し、日本をはじめとした海外からASEAN諸国への企業進出を後押ししています。

観光・人的交流


増加する日本とASEAN諸国間における人の往来

ASEAN諸国にとって、観光は各国経済において鍵となる産業分野です。豊富な観光資源の存在、そして時差が短いこともあり、2018年には年間500万人以上の日本人が、ASEAN諸国を訪れました。一方、ASEAN諸国では、急速な経済成長と中間層の増加、LCC(格安航空会社)の市場参入やライフスタイルの変化等による日本観光への人気の高まりを背景に、日本への訪問者は急増し、2018年には10年前の約5倍の約340万人に上っています。日本とASEAN諸国間における人の往来は年々活発化しています。

また、日本におけるASEAN諸国からの留学生も増加傾向にあります。ASEAN諸国では、日本のアニメやJ-POPに代表されるポップカルチャーの人気が高く、それをきっかけに日本に関心を持ち、日本語を勉強したり日本へ留学したりする若者が増えています。

ASEAN10カ国への日本人渡航者数の推移

日本ASEAN

日本人渡航者数
20083,643,055人
20103,363,870人
20124,308,119人
20144,593,184人
20164,772,271人
20185,228,142人

2018年・日本人渡航者数内訳

5,228,142

●ブルネイ 0.1%
●ラオス 0.7%
●ミャンマー 2.0%
●カンボジア 4.0%
●マレーシア 7.5%
●インドネシア 10.1%
●フィリピン 12.1%
●ベトナム 15.8%
●シンガポール 15.9%
●タイ 31.7%
注:ASEAN全体を100とした場合の各国の割合

◆日本人渡航者数(2018年)の 27.6% がASEAN諸国への渡航者です

単位:千人

出典:ASEAN各国政府観光局・統計局

ASEAN10カ国から日本への渡航者数の推移

ASEAN日本

日本への渡航者数
2008660,119人
2010722,112人
2012789,380人
20141,629,222人
20162,549,515人
20183,383,427人

2018年・日本への渡航者数内訳

3,383,427

●ブルネイ 0.1%
●ラオス 0.2%
●カンボジア 0.6%
●ミャンマー 0.7%
●ベトナム 11.5%
●インドネシア 11.7%
●シンガポール 12.9%
●マレーシア 13.8%
●フィリピン 14.9%
●タイ 33.5%

◆訪日外客数(2018年)の 10.8% がASEAN諸国からの渡航者です

単位:千人

出典:日本政府観光局

ASEAN10カ国から日本への留学生数の推移

日本への渡航者数
1980828人
19904,094人
20006,422人
201013,119人
201531,739人
201858,804人

2018年・日本への留学者数内訳

58,804

●ブルネイ 0.1%
●ラオス 0.4%
●シンガポール 0.6%
●カンボジア 1.1%
●フィリピン 2.0%
●マレーシア 4.9%
●タイ 5.5%
●ミャンマー 5.8%
●インドネシア 8.0%
●ベトナム 71.6%
注:ASEAN全体を100とした場合の各国の割合

◆外国人留学生(2018年)の 28.1% がASEAN諸国出身者です

単位:百人

注:高等教育機関在籍者数
出典:日本学生支援機構