AJCスタッフ・アンに聞く
カインコークアの
レシピストーリー
カインコークアはどんな時に食べるお料理なのですか?
ゴーヤは、ベトナム南部の方言で「コークア(kho qua)」と言い、漢字で「コー」は「苦」、「クア」は「過」と書きます。このことから、人々はカインコークアを食べると人生の困難を克服できると信じていて、旧正月 (テト) の定番料理となっています。前年のすべての不運が新年に克服されることを願って食べるのです。とはいえ、簡単に作れるので、一年中食べるお料理です。特に年中暑いベトナムの南部で良く食べられています。
旧正月(テト)の時によく食べられているとのこと、ベトナムの方々は自分で作るのですか?
旧正月の時期は一週間くらい連休になるのですが、休みに入る前に、大きな鍋でカインコークアを大量に作ります。長く煮込んだ方がおいしくなるので。また、ほかの旧正月料理でたくさんお肉を食べることになるので、野菜を食べるためにもこの料理を多めに作ります。
カインコークアにまつわる思い出は?
私の家族は北部の出身です。北部の旧正月は冬なので寒く、ゴーヤを食べる習慣はありませんでした。しかし、家族で南部に引っ越し、当地での初めての旧正月を経験してカインコークアを食べてからは、暑い気候と南部の他の料理との相性が良いこともあって、この料理が好きになりました。
これからカインコークアを作る方々にアドバイスをお願いします。
ゴーヤの苦味は、内側の白い部分から出ていますので、たねを詰める前に綿をきれいに取り出して下さい。苦味を取るには、熱いお湯に15秒ほどさらし、氷水に付けるという方法もあります。ベトナムのヌックマムと食べるとおいしいので、ぜひ用意して下さい。栄養バランスも良いので、単品で食べても良いし、おかずとしてご飯と食べるのも良いです。ベトナムのゴーヤは日本のより短くて丸っこいのでたねを詰めやすいのですが、日本のゴーヤは固くて少し大変ですが、お試しください!